ただひたすらに斎藤くん



★どうやら斎藤くんは、副長の部屋の周りをうろうろうろうろしているようです
「(しかし……副長の部屋の近くまで来たものの…どうしたものか…。副長やに、特にこれと言った用があるわけではない…。それなのに突然顔を出すのも奇妙な話だ…。それに何やら副長は2人で話したいようなことを言っていらっしゃったし、そこに邪魔入れするような形になるのも忍びない。いやだがしかし中で何をやっているのか気になる。…いや断じてのことが気になるとかそういうことではなく!…………)」


『色も白いし、髪も綺麗だし、すっごく格好いい人なんだなあって思って!男前って、土方さんみたいな人のことを言うんですねっ!出来る男って感じがします!』

ちゃん、土方さん────すきだって言ってましたよ』

『えっと、す、すきです…っ!』

『色々教えてやるよ。…なかなか興味がある奴に会うこともねえしな』

『だから、ちゃんが土方さんに手取り足取り教えられるって話だよ』


「……………………………ま、まさか今頃、」
「斎藤さ、」
「!!??????!!?……雪村か…」
「あっ、す、すみません…。まさかそんなに驚かれるとは思っていなかったので…」
「……あ、いや…」
「?どうかされたんですか?」
「大したことじゃない。それよりあんた、一体何をしている」
「あ、はい。土方さんとちゃんにお茶をと思って…」
「…茶…?」
「はい」
「(…ふむ…その手が…)」

「斎藤さんはこんなところで…何を…?なんだか考え事なさってるように見えましたけど…」
「俺も2人に茶を持っていこうと思っていたところだ」
「はい?」
「だからこれは俺が持っていく。ご苦労だったな」
「え、あ、ありがとうございます…?」
「うむ。では失礼する。あんたも早く部屋に戻れ」
「あ、はい…。…………」
「…副長との話が済んだらまたに会わせる。そう長居は出来ないだろうが、そのときまた話せば良い」
「!はい…!ありがとうございます…!」
は人懐こいが色々と事情があって、この京での知人は少ない。…仲良くしてやってくれ」
「はい…!勿論です!」
「そして更に言うならば、もし今後に変な虫が付くようなことがあれば即座に教えてくれ」(訳:下心のある男がにまとわりついたら即知らせてくれ)
「…はい?(ちゃんて虫がすきなの…?)」

違います^q^



★どうやら千鶴ちゃんは部屋へ戻っていったようです
「(さて。茶を持って行くと言う口実も出来た。出来た…のだが…。何故こんなにも室内が静まり返っている…?とはいえごそごそと人の気配はするし、小言で話しているらしい…というのは分かるが、何を言っているのかまでは聞き取れぬ…。…!しまった!これでは聞き耳を立てて覗き見しているのと同じではないか…!お、俺は何を…!)」

『………う…っ!私………で……。………が……………』
「(ん??)」
む、むずかし…!やっぱり初めてだとなかなか思うように出来ません…!
そう緊張してんのかまずいんじゃねえか?こういうのは堅っ苦しくしてたら駄目だ。もっとこう、目を瞑って柔軟に…
「!!??ふ、副長!」


ガタガタガタッ!


『さ…っ!斎、藤!?ど、どうした?な、なんか急用か?』
「(ど、動揺しておられる…?中で一体何が!?)いえ、茶をお持ち致しました。…失礼しま、」
『ちょっと待てまだ開けるな! !隠せ!
は、はい!でもあの、どうやって…!
布団でも被せとけ!
えっ、でもあの、まだ乾いてないから…お、お布団汚れちゃいます…!
構わねえ、とりあえず今は隠すのが先決だ!
は、はい!…きゃっ!
「!!!?(悲鳴!?)し、失礼します!」
「す、墨溢したあ!」
「馬鹿お前何を!」
「…!……こ、これは…!」



★どうやら3人正座して落ち着いて現状整理をすることになったようです(若干シュールな図である)
「………副長、と一体何を…してらっしゃったのですか…?」
「………それを改めて言わせるのか」
「………改めてと申されましても、墨と紙が散らかっている状態の部屋の中で何をしていたのかなど、恐れながら俺には…」
「………斎藤」
「はい」
全力で察しろ
「…………………。………
「…………俳句です……」
「はいく?」
「そう俳句です。さっきも言ったじゃないですか」
「さっき…とは…」
「私が土方さんに初めて会ったときです。俳句に興味ある奴は珍しいから教えてやるよって、土方さん言ってたでしょう」
「(……………………あれはそういう…)ならば、先刻は何ゆえあんなに慌てて…?」
「それはその……は、恥ずかしかったからです…」
「恥ずかしい?」
「私も前に沖田さんから土方さんの句集見せてもらったことがあったので興味はあったんですけど。でもその…私初めてだから全然自信がなくて、うまく出来ないから、だから…は、恥ずかしかったんです…!い、言わせないで下さい!」

「…………そ、そうだったのか…。てっきり俺は変な勘違いばかり…(我ながら何を考えて…。……総司も知っていてわざと…!)」
「?変な勘違い?」
「なんだ斎藤。なんだと思ったんだ?」
「い、いえ!大したものではないので…!」
「?そうか…?」
「(えへへ、私、慌てちゃう斎藤さんもすきだなあーなあんて)」



★どうやら沖田くんは、1人おろおろとしていた斎藤くんをこっそり盗み見していたようです
「………っ!!!…っ、!」
「……沖田さん。腹を抱えてぷるぷる震えていらっしゃいますが、腹の調子でも悪いのですか」
「あ、ああ…!なんだ山崎くん…!だって、なに!あれ見て、笑わずにいるのが、おか、おかしい…っ!!」
「…笑いを堪えていらっしゃったのですか(どうせまた下らないことをやってたんだろう…副長のご負担にならないことならば良いのだが…)」
「僕もう無理…!無理だって…っ!!あっはっはっは!」
「(…こんな人が組長をしている一番隊は大丈夫なのだろうか)」



20101201 これは酷い…wwww^q^