トリップ娘と風間くん


★どうやらひょんなことからばったり出くわしたようです
「………………………………」
「………………………………」
「(……あれって地毛なのかなあ…?あ、でもこの時代でカラーリングは…ないよね?ってことは地毛か…なんか凄いなあ…いいなあ、髪染める必要なくて…)」
「(……こいつ…見慣れぬ格好をしているな…何者だ…?)」
「………………………………」
「………………………………」
「(……え、あれ。なんだろう。この人ずっと見てくるけど、やっぱり制服姿って目立つのかなあ…。うーんと、ここは話しかけたほうが良いのかな…。私もここまでガン見しておいてスルーっていうのも、なんか気まずいし…)」
「(……この女…ずっと逸らすことなく俺を見てくる…だと…?まさか俺に気があるのか?だからそんな露出した格好をして俺を誘おうと…?)」
「……えっと、その、何かご用です、か…?」
「…フン。貴様のほうこそ、俺に言いたいことがあるのではないのか?」
「え…ええ!?」


★どうやら色々あって打ち解けたようです
「へえ、風間千景さんって言うんですか。綺麗な髪してますね。…羨ましいなあ」
「それで口説いているつもりか?しかし悪く思うな、俺は人間の女に興味はない。風間家の当主だからな」
「とうしゅ…?よく分かんないけど、風間さんて実は凄い人だったりするんですか?」
「まあな」
「(否定しないんだ…)」
「それにしても、と言ったか。人間にしてはなかなか面白い。俺の女にはしてやれんが、まあ友人くらいにはしてやろう。有り難く思え」
「え!本当ですか!私、(この時代に)友達っていないんで、すごく嬉しいです!」
「…そうか…可哀想な奴だな」
「哀れみの目で見るのはやめて下さい色々事情があるんです」

※本当は可哀想と言っている風間くんの方が確実に友達いないということを、本人は気付いていないようです


★どうやら色々あって意気投合したらしいです
「へえー、薩摩から!薩摩って鹿児島県でしたっけ…?遠い所から着たんですねー!西郷ドンですね!ツンですね!」
「かごしま犬…?さいご、うどん…つん……?…もしやお前、腹が減っているのか?(そして犬と辛いものが好きなのか…?)」
「え?まあ、小腹は減ってますけどそれが何か」
「そうならそうと早く言え。これも何かの縁だ、お望みどおり、うどんでも奢ってやろう。有り難く思うんだな」
「えっ?なんで私がうどん好きだって分かったんですか!?風間さんって本当に凄い人なんですね。流石トウシュ様だなあ(よく分かんないけど)」
「フン。何を今更なことを」
「そういえば綺麗な顔立ちしてますし、きっと人望もあるんだろうなあ。凄いなあ」
「まあ否定はしない。それより、他にも何か食べたいものはないのか?」
「あ、じゃあ風間様。何か甘い物も食べたいです」
「よし寄るぞ」
「(なんだか分かりやすい人なんだなあ)」

※ツン=西郷隆盛の愛犬


★どうやら完全に良いおともだちになったようです
「うわー!お腹いっぱいです!ご馳走様でした風間さん」
「フン。この俺が人間の飲食代を出してやったのは初めてだ。誇りに思うが良い」
「分かりました、そうします!」
「うむ。素直な奴は嫌いではない。…さて。俺も暇ではないのでな、もう行かねばならん」
「…あ、そうなんですか。トウシュ様ですものね(よく分かんないけど)。忙しいんだなあ…(せっかくできたおともだちが…)」
「まあそうしょげるな。暫くは京にいるつもりだからな。また会うこともあろう。そうしたら相手をしてやらんこともない」
「本当ですか!(やった!おともだち!)」
「…!」
「あれ。どうしたんですか風間さん」
「い、いや…なんでもない(こ、この俺が、人間の女の笑顔ごときに動揺するだと…!?ありえん!)」




★20100522 そしてまた、無意味に「トリップ娘と斎藤くん」に続く!